2020年3月
壮大な美しさと素晴らしい技術を誇るシドニーの新しい芸術とエンターテインメント施設は、イマーシブ型ハイパーリアルサウンド体験を提供します

2,000席の収容力を持ち、L-ISA Hyperreal Soundテクノロジーに対応したこの専用劇場はシドニー郊外のルーティヒルにあり、最先端の劇場はブロードウェイやロンドンのウエストエンドと並ぶ世界クラスのライブエンターテインメントとして、業界でその地位を争うほどになっています。

コロシアムテクニカルオペレーションマネージャーのビッチ・ヘンダーソン氏はこう述べています。「ルーティヒルは、ブルーマウンテンズ国立公園からキャンベラ、ホーンズビー、そして市街まで広がる広大な地域を管轄しています。訪問者は、通行料や駐車料金を支払うことなく、世界クラスの劇場に来ることができます。それに新しい国際空港の建設が近く計画されているため、道路と鉄道のインフラにも優れているんですよ。」

シドニー・リリック・シアターに12年間勤めていたヘンダーソン氏は、シドニー・コロシアムを見るまで引っ越すつもりはありませんでした。会場への訪問がヘンダーソン氏の引っ越しのきっかけとなりました。彼はプロジェクトに対してチームが達成しようとしていることに非常に感銘を受け、その一員になりたいと思いました。

ヘンダーソン氏は劇場のチームに参加して間もなく、J.K.ローリングの『Harry Potter and the Prisoner of Azkaban™』の上映の際にアデレード・エンターテイメント・センターを訪れ、L-ISAハイパーリアルサウンドで開催された、ジョン・ウィリアムズの映画音楽(オスカー賞ノミネート作品)のアデレード交響楽団によるライブ演奏を観ました。「信じられないほどの多次元的で高精細な音に感銘を受けました。その直後、L-C-Rのポイントソースシステムによるパフォーマンスを観に行き、観客との一体感がないと感じました。そのパフォーマンスはステージを超えず、結果としてショーはいまいちでした。」

ヘンダーソン氏はコロシアムでL-ISAハイパーリアルサウンドを使用する決意を固めました。「L-ISAの体験をリファレンスにして、私たちはこの技術を得なければならないと思っていました。」ヘンダーソン氏は続けます。「コロシアムの元々の計画はL-C-Rシステムでしたが、私はマネージング・ディレクターのロス・カニンガムとエグゼクティブ・ディレクターのクレイグ・マクマスターに、経済的に信頼性があり、将来性もあるゴールドスタンダードのサウンドテクノロジーであれば、早いうちに投資金を回収できると納得させました。そして最終的に皆が、L-ISAが最適なソリューションであることに賛成しました。L-ISAを使用せずにコロシアムを開館していたら残念なことになっていたでしょう。このセットアップによって観客席の96%がハイパーリアルオーディオを体験することができています。」

L-Acousticsキャリブレーションエンジニアのジュリアン・ラヴァル氏は、Soundvision 3D シミュレーションソフトウェアを使用して、会場のスピーカーシステムをデザインしました。会場を詳細に分析した結果、10台のKaraキャビネットからなる5つのアレイと、補助としてX8エンクロージャによるフロントフィルとアンダーバルコニーフィルを配置することにしました。低域の拡張は、中央に吊られた6台のKS28サブウーハーのアレイによって提供されます。システム全体は、LA4XLA12Xアンプリファイド・コントローラによってドライブされています。

「ラウドスピーカーシステムインテグレーターであるJands Venue Engineeringに、ローカルサポートとサービスを提供してもらうことが重要でした。」とヘンダーソン氏は説明します。「さらに、世界的に有名な音響コンサルタントであるMarshall Day Acousticsと大手インテグレーター企業のFredonと協力したおかげで、プロジェクト全体を最高レベルの技術的専門知識を持って、スケジュール通りに提供することができました。」

プロジェクトが実を結び、一般の人々がすでに象徴的な会場に設置されているシステムを楽しむことができるようになりました。世界の素晴らしい劇場や娯楽施設の1つとなったコロシアムを、さらに一流のステージに変えるという願望が急速に現実になりつつあります。

「ここではバレエ、オペラ、クラシック交響曲、ミュージカルを開催しているので、どのエンターテイメントが一番合うのはまだ分かりません。」とヘンダーソン氏は述べます。一方、デイム・エドナ、キース・アーバン、ティナ・アリーナ、ジョン・バトラーらによるこけら落とし公演のソールドアウトはその成功を証明しました。「…しかし、私たちが確信していることの1つは、L-ISAの導入後、オペレーターと観客の期待が新たなレベルに急上昇したことです。」

「この最先端のシステムは、L-Acousticsを市場のリーダーにしています。」とヘンダーソン氏は結論付けています。「オーストラリアでのL-ISAの設置は初めてのことです。そのため、テクノロジーと、そのより自然でローカライズされた、より親密な体験にまだ慣れていないエンジニアを教育することが私たちの義務です。L-ISAサウンドは、リスナーを音楽の中に直接引き込みます。」

キース・アーバン、エイミー・シャークおよびジョン・バトラー・トリオはルーティ・ヒルにある新しいSydney Coliseum Theatreで演奏しました。ⒸRobert Catto

L-ISA Hyperreal Soundテクノロジーを取り入れた Sydney Coliseum Theatreは世界クラスのライブエンターテインメント業界で、すでにその地位を争っています。

(背景)システムセットアップの様子

(左から右へ:)Sydney Coliseum Theatreオーディオエンジニアのデヴィッド・マナ、Jandsアプリケーション・エンジニアのスコット・ハリソン、Fredonマネージャのニック・オルサティ、Fredonデザインエンジニアのピーター・クボウ、L-Acousticsアプリケーション・マネージャーのジュリアン・ラヴァル、L-Acoustics L-ISA Labエンジニアのマーティン・ブーメスト、Fredonプロジェクトマネージャのティム・バトラー、Sydney Coliseum Theatreテクニカルオペレーションマネージャのビッチ・ヘンダーソン