Purple Groupは、ユーロビジョンの成功に向けて公式テクニカルサプライヤーAmpco FlashlightにL-Acousticsシステムを提供
KシリーズとXシリーズが観客と出演者にピュアなオーディオのシャワーを浴びせる
2021年8月
1年間の休止期間を経て、ユーロビジョン・ソング・コンテストは今年、世界中の熱心なファンの期待に応える豪華な演出で復活しました。今年ロッテルダム・アホイで開催されたこのコンテストは、欧州放送連合(EBU)とホスト放送局であるNederlandse Publieke Omroep(NPO)、Nederlandse Omroep Stichting(NOS)、AVROTROSが主催しました。Ampco Flashlightは、公式テクニカルサプライヤーの役割を獲得し、グループ会社のPurple Groupが、オーディオビジュアルの全体の一部として大規模なL-Acousticsスピーカーシステムを提供しました。そして、SightlineProductionsのアーウィン・リンチェマ(Erwin Rintjema)氏は、プロダクション・マネージャとしてESCチームを率いていました。
この画期的なイベントは、パンデミックが発生して以降、オランダで初めて観客を入れたショーで、それぞれのショーの前にすべてのクルーと3,500人の観客にテストを行うなど、現在の感染症対策に細心の注意を払って行われました。イェレン・テン・ブリンケ(Jeroen ten Brinke)氏は、この記念すべきイベントでESCのライブサウンド部門の責任者を務め、L-Acoustics KシリーズとXシリーズを中心にオーディオシステムを設計し、合計300台のL-Acousticsキャビネットを配置しました。
テクニカルサプライヤーであるAmpco Flashlightを代表して、コマーシャル&オペレーショナルディレクターのデニス・ファン・デル・ハーヘン(Dennis van der Haagen)氏がプロジェクトを監督しました。「リギング、照明、音響はAmpco Flashlightが担当しました。」とファン・デル・ハーヘン氏は説明します。「私たちは、グループとしてこのプロジェクトに取り組み、スピーカーの供給をPurple Groupに依頼しました。イェレン氏の仕様には3つのスピーカーブランドが含まれていましたが、入手のしやすさと優れた品質を持つL-Acousticsが選ばれました。私たちにとって、ユーロビジョンのような権威あるショーでL-AcousticsとPurple Groupが脚光を浴びることは、グループの観点からも良いことでした。」
ショーのセットデザインは、中止となった2020年のショーとは一線を画すものでした。出演者へのインタビューに使われる控え室は、従来、メインのショースペースから離れた場所に設置されていましたが、今年の控え室は、アリーナフロアの中央、ステージの前にあり、アリーナの三方を囲むように観客席が配置されていました。
しかし、これがオーディオチームにとって課題となりました。チームは、ショー自体からの音声が邪魔にならないように、どうやって控え室を十分にカバーしたのでしょうか?。テン・ブリンケ氏の設計では、「シャワー」構成が提案され、片側6台のK2による3つのハングが、控え室上の中央のリギングシステムから下向きにフライングされました。10台のK1による6つのハングを、それぞれ3台のKS28サブウーハーのハングの前に配置し、控え室エリアの外側に向けて、メインの観客席の横と後ろをカバーしています。2台のSB18サブウーハーの下に12台のKara IIを取付けた2つのハングが、ステージの両側の客席にサイドフィルとして採用されました。さらにKaraとSB18によるセンターアレイと、10台のK1によるL-Rハングが、アリーナの後方の客席をカバーしました。バルコニー下には10台の5XTが設置され、モニターシステムとして5台のKaraが2つのハングでステージに向かっています。システム全体は84台のLA12Xアンプリファイド・コント ローラーによってドライブされました。
「私は提案した3つのスピーカーブランドはどれも気に入っていますが、L-Acousticsがリストに載っていると、誰もが満足することを知っています。」とテン・ブリンケ氏は言います。「控え室のシャワー構成が難しいと思っていましたが、私たちが必要としていた構成を実現でき、そのためのリギング証明書を提出してくれたのはL-Acousticsだけでした。メインステージの上は非常に混雑していたので、この構成にしたことで、PAが他のセットの邪魔になるという問題を和らげることもできました。」
「中央グリッドからクラスターが吊り下げられた方法は非常に特別でした。」とファン・デル・ハーヘン氏は結論づけます。「私たちのシステムエンジニアは、イェレーンさんのアイデアを現実のものにするために、最善を尽くしました。キャビネットは、控え室と観客の両方に良い音が届くように角度を付けられフライングされました。これにより、インタビューとパフォーマンスを同時に行うことができました。カメラに必要なクリアランスを確保するために、ハンギングが非常に高くなってしまいましたが、L-Acousticsキャビネットの指向性制御は非常に優れているため、放送と会場の両方で素晴らしい結果を得ることができました。」