ウィニペグのクラブ・リージェント・イベント・センターで公演するストリートハート Ⓒ Don Windsor

Engineering Harmonicsによって設計され、Solotechによってインストールされた新しいPAは、会場の非常に柔軟な移動型座席システムの、あらゆる構成に対応します。

2021年12月

クラブ・リージェント・イベントセンターは、エンターテイナーがステージに立つ前に、コンピューター制御された移動型座席システムによって、演劇、コンサート、会見など、イベントに合わせて移動可能です。座席は12種類以上の構成変更することができ、素晴らしいショーを行うために素早く準備することが可能です。カナダ、マニトバ州ウィニペグにあるこの1,400席の会場は、より大きなクラブ・リージェント・カジノに含まれており、L-Acoustics K3システムのおかげで、見た目と同様に素晴らしいサウンドを提供します。

1,400席の客席が数分で自動的に床の下に消え、立ち見客やテーブルセッティングに対応できます。

Solotechが設置したシステムを設計したトロントのEngineering Harmonics社のシニアコンサルタント兼パートナーであるマーティン・ヴァン・ディーク(Martin Van Djik)氏は、「これは非常に柔軟な環境に対応するかなり複雑なサウンドシステムです。」と説明しています。確かにそうです。システムは、片側8台のK3エンクロージャーと6台のKS21サブウーハー、ディレイとして3台のKiva IIによるアレイ、8台のコアキシャルX8によるフロントフィル、12台のX12によるアウトフィル、4台のA15 Wideによるデッキフィルと、1台のK3と4台のKara IIによるセンターフィルで構成されています。9台のLA12Xと4台のLA4Xアンプリファイド・コントローラーがシステムをドライブし、6台のLS10 AVBネットワークスイッチを使ったオーディオネットワークに接続されています。コントロール用には、DiGiCo Quantum338コンソールが、新しいパッケージの一環として、インテグレーターのAVGによって設置されました。

Engineering Harmonicsが指定したClub RegentのK3システムは、Solotechに統合されました。

K3アレイの様子。

「ブロードウェイ・ショーのような劇場の客席として、あるいはトレード・イベントや資金集めのイベントのためのフラットでオープンなボールルーム・タイプのフロアとして構成されたとしても、常に優れたカバレッジを提供するシステムを設計しなければなりませんでした」とヴァン・ディク氏は語ります。「各構成にはそれぞれ特有のカバレッジニーズがあるので、その全てに対応できるようなサウンドシステムを設計しました。例えば、会場の後方を幕で仕切りより親密な空間を作ることができるため、イベントの種類によってKiva IIのディレイカバレッジを変えることができます。」

また、この会場は天井が比較的低いという特徴もあり、特別な配慮が必要でした。そのため、後部座席に当てるために必要なスローを実現するためにディレイが必要です。「スピーカー台数を増やすことによって、ダイナミックレンジや音質を犠牲にすることなく、その距離をカバーすることができました。」とヴァン・ディク氏は続いて語ります。

さらに、L-Acousticsの製品群は、このような複雑な設計目標を達成するために必要な全ての選択肢を与えてくれると指摘しています。例えば、この会場のように、 K3はロングスロー、強化された低域コンター、広い帯域幅、そして限られた設置面積しかないアプリケーションに理想的です。特に注目すべきは、ヴァン・ディク氏が事前に聴いたこともないのにK3を指定したということです。

「パンデミックでは、新製品を体験することは困難でしたが、K3の仕様とL-Acoustics製品のすべてが優れたサウンドを提供するという事実に基づいて、自信を持ってこのプロジェクトに推薦することができました。」と言います。「軽量で高いパワーウエイトレシオなど、すべての条件を満たしています。」

比較的新しいAシリーズのスピーカーも同様で、A15 Wideがデッキフィルとして使用されています。「トロントの小規模なプロジェクトに、Aシリーズのスピーカーを指定したところ、そのサウンドにとても感動しました。そして、L-Acousticsのシステムは全てライダー適応性が高いので、ツアー公演でも魅力的だと感じてもらえると確信します。」

ヴァン・ディク氏は、現場でのジーノ・ペリカーノ(Gino Pellicano)氏(L-Acousticsアプリケーション・プロジェクト・マネージャー兼アメリカ大陸コンサルタントリエゾン)とアンドレ・ピシェット(Andre Pichette)氏(北アメリカ担当L-Acousticsシニアアプリケーション・プロジェクト・エンジニア)からのサポートにとても感謝しています。「L-Acousticsは、複雑なプロジェクトに必要なツールキットを提供してくれましたし、クライアントもアーティストも皆、とても満足しています。」

クラブ・リージェント・イベントセンターにL-AcousticsのK3スピーカー・システムが導入されました。

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