日本の音楽シーンを彩ってきた Blue Note Tokyo がA15でさらに彩る
ブルーノート東京
1988年、東京 南青山にN.Y.の“Blue Note”を本店に持つジャズ・クラブとしてオープン。ジャズをはじめとする多様な音楽ジャンルのトップ・アーティストたちが、渾身のプレイを連夜繰り広げるステージは、東京の夜をさらにエキサイティングに盛り上げています。そしてライブと共においしい料理とお酒も楽しめる素敵な空間です。
今年の9月、L-Acoustics A15システムを導入いただいた、最大収容人数280名のブルーノート東京を訪問し、株式会社ブルーノート・ジャパン所属の音響・照明部 マネージャー チーフ・サウンドエンジニア 山内俊治氏、同じくサウンド・ディレクター 水戸晃弘氏、サウンドエンジニア 小宮阿奏義氏にお話を伺いました。
納入システム
メインシステムとして上段にA15 Focus を1台、下段に2台のA15 Wideをフライングし、床置きのKS21 x 2をL-Rで設置しています。ステージ横の客席をカバーするためにアウトフィルとして片側1台ずつのX12、客席前方をカバーする2台のA10 Wideがインフィルとして設置され、4台のアンプリファイドコントローラーLA4Xでドライブされています。そして、ミキシングブースにはFOHモニターとして2台の5XTをL-Rで設置、LA2Xiでドライブされています。
L-Acousticsを採用いただいた理由
他に数社の製品もデモをしたそうです。ステージと客席が近く、またステージ横にもお客様がいるので、空間を作るうえで、今までのシステムのように、包みこまれる感じを出せるシステムを意識して選択されたとのことです。
「スピーカーから音がポンと飛んでくる感じではなく、ステージから音が聞こえてくるようにしたかったのです。他社のラインアレイはハッキリとした音がしており、機械的な冷たい感じで、明らかにPAをしている雰囲気を感じさせました。L-Acousticsは温かみを感じ、うまく空間が作れると思いました。自分の感覚とマッチングが良かったのがL-Acousticsでした。」
「前のスピーカーは、システムが古いということもあり、後ろへの回り込みを含め、こぼれる感じがあり温かみを感じてました。それに関しては悪いところと、いいところはありますが、改めて意識したのが今回のシステム導入のために行われたラインアレイのデモでした。他社のラインアレイはスピーカーの存在感を意識させる感じがあり少し違うなと感じましたが、L-Acousticsにはそれが感じられず、温かい感じがしました。また、以前のスピーカーでは横長の客席をカバーしきれなかったのですが、L-Acousticsはしっかりとカバーできています。」
設置に条件はありましたか?
「ステージへの目線を邪魔したくなかったのです。A15の高さもいい感じですし、見た目のPAスピーカーの無骨な感じは一切ありません。色的にも違和感なくなじんでいる感じがします。」
「最前列のいわゆる良い席に座るお客様のために、楽器の生音とスピーカーからの音のバランスが良い感じになるようにアレイ全体の角度設定にこだわりました。全席、均一な音量レベルでサービスできるようになりましたし、下手側後部のバーカウンターのスタッフからも今までより、良い音で聞こえるようになったと言われています。」
「ミキシングルームは中2階にあり、今まで1Fフロアーの中程まで移動して音を確認していましたが、今は全席均一な音になっているので、1Fの後ろに降りるだけで、確認できるようになりました。」
「また、メインシステムのA15はあえてミキシングルームには向けておらず、代わりにFOHモニターとして5XTを置いています。今までもFOHモニターは置いていましたが、メインシステムと音色が違っていました。信用できないので、頭の中で1Fフロアーの音の状況を想像しながらミキシングを行っていました。改修後は5XTの音色がメインシステムと同じなので、以前のような頭を使う疲労感は無くなりましたし、1Fフロアーに降りる必要が無くなったのでものすごく楽になりました。」
ステージ中に変化はありましたか?
「回り込みは少なくなりました。ミュージシャンの感覚はまちまちなので、寂しくなったという意見もありますが、ものすごく演奏しやすくなったとの声が圧倒的に多いです。」
最後に改修後の感想をお聞かせください
「出演者に帯同されるサウンドスタッフからネガティブな意見は全く聞かれていません。改修前にL-Acousticsに変更することを伝えると大喜びをしていました。」
「来場したお客様でスピーカーが入れ替わったことに気が付いた人がいて、音が良くなったと言われました。ポジティブな意見が多いです。」
「ミックスした音がそのままスピーカーから再生されるので、自分の腕を試されているような緊張感はありますが、楽しんでオペレーションをしています。ワクワク感がたまりません。まだ導入したばかりなので様々な面でブラッシュアップをしてゆき、もっと良い空間にしてゆきたいです。」
ブルーノート東京
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