株式会社フロイント(FREUND)は2011年創業、企業イベントのセミナーや表彰式の仕事が得意な東京の音響会社です。弊社に関係するブランドL-Acoustics、MIDAS、LaONの製品を導入いただいておりますが、導入の経緯や選定理由などについて、代表取締役の嘉新太一氏にお話をうかがいました。

L-Acousticsスピーカーシステム

最初にメインスピーカーの導入を考え出したころ、当時よく借りて使っていたシステムはどんな使い方をしても無難な音がしました。良いことなのですが何となくつまらない感じがしていました。L-Acousticsは間違った使い方をするとそのとおりに音もおかしくなります。変な言い方ですがそれが当たり前のことですし、レスポンスが良いのでしょうね。 それからL-Acousticsに的を絞りました。
最初はA15シリーズを検討しましたが、サイズ的に少し大きかったのと、エンクロージャーの角度調整ができる可変曲率ラインソースの優位性を考えてKARA IIの導入を決めました。
また、他メーカーのほとんどは、発売からある程度時間が経つと新製品に切り替えていきますが、L-Acousticsは製品のライフサイクルが長いところが良いと思います。KARAが発売されてから長い時間が経っていますが、KARA IIにバージョンアップされ、基本的な部分は変更されないまま機能が増えているところなど素晴らしいと思います。それだけ完成度が高いのでしょう。物や人とも長く付き合って行きたいと思っています。
また、シミュレーションソフトのSoundvisionを使えば、事前に結果を予測できるので、現場に入ってからあれこれする必要が無くなりました。とても助かっています。

MIDASデジタルコンソール

この業界で仕事を始めたころはアナログコンソールが主流で、多チャンネルを扱う現場では運用的に難しい状況でした。デジタルコンソールの普及により少人数で多チャンネルを扱えるようになったので、数機種コンパクトなデジタルコンソールを導入した後、MIDAS PRO2Cに出会い導入しました。訳あってPRO2Cは手放しましたが、仕事にならないので次にPRO1を導入しました。その後、HD96-24が発売される話をベステックオーディオから聞き、マトリックスの機能が充実していたので、HD96-24を導入しました。Pro1で使用していたI/Oボックスが使用できることなど既存の環境を大きく変える必要がないことが大きな理由でもありました。多機能すぎて自由度が高いだけに、どのように使おうかを悩む事がありますが、音も昔ながらのMIDASサウンドで安心できます。アナログゲインのステップが2.5dBステップになっていることが最初は不思議でしたが、使いだしてみると現場での使い勝手を考えている数値だと思うようになりました。 その他にも、M32Rを3台所有しており、配信現場やレンタル機材として使用しています。直近の現場では、KT-AES50カードをHD96に差し、LANケーブル1本でM32RとHDをカスケード接続しプレイバック卓として使いました。

LaONワイヤレスインカム

音が良いですね。SNが良すぎてさみしくなることがあるくらいです。また、LT150にAuxのIn/Outが付いているのでクリアーカムと相互通話が出来るのが良いです。クリアーカムはどの現場に行っても使われているので。
そして、営業ツールとしても使えますね。非常にコンパクトなので、オーダーを受けていなくとも現場に持って行って使ってもらうこともあります。そうすることで、次からオーダーが来るようになりますね。ただ、営業的サービスツールとして使う場合でも質の良いしっかりとした物を使いたいと思っています。

LaONの導入記事に関しては、グループ会社ビーテックのページでも紹介しています。
https://beetech-inc.com/case_freund_lt150

機材を導入される時に心掛けている事はありますか？

製品を導入するにあたり、市場でよく使われている一般的な製品を選ぶだけでなく、製品の持つ癖をよく理解した上で導入しています。癖を理解していればトラブルが起こってもすぐに対処ができますから。突然のハプニングが得意と言うかどちらかと言うと好きです。どう解決するかを考えるとワクワクします。

嘉新様、本日はお忙しい中ありがとうございました。

フロイントは音響だけではなく、映像や舞台の仕事を依頼されても断らずに、仲間に仕事を依頼する形で仕事を受けているとのことでした。営業して仕事を獲得すると言うスタイルではなく、仲間とのネットワーク上で仕事を紹介したり、されたりしているそうです。フロイントはドイツ語で「友達」の意味で、社名からもそのスタイルを感じ取ることができました。

また、L-AcousticsとMIDASのレンタルネットワークページにもフロントの情報を公開しています。
L-Acoustics レンタルネットワーク
MIDAS レンタルネットワーク

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