TIPSTAR DOME CHIBAにL-Acousticsを導入いただきました
TIPSTAR DOME CHIBAとは
千葉競輪場跡地に新設された、国際規格に合った木製250mのバンクを持つ国内で数少ない自転車競技施設の一つです。同施設は2020年12月に千葉市により「千葉JPFドーム」に名称が決定後、株式会社ミクシィが千葉JPFドームの所有者である株式会社JPFとネーミングライツ契約を締結したことで、「TIPSTAR DOME CHIBA」に名称変更されました。2021年10月より公営競技としての枠組みを超えたスポーツエンターテインメント色の強い新たな自転車トラックトーナメント「PIST6 Championship」が開幕しました。
今回、「PIST6 Championship」のエンターテイメント性を高める演出用の仮設音響システムとして、L-Acoustics A15を導入していただきました。L-Acousticsを選んでいただいた経緯などを、演出をされているワンラブプロジェクト株式会社 代表・髙梨潤一郎氏と、音響機材のコーディネイトとオペレーションを担当されている、株式会社ウィズ 代表・松浦浩太郎氏にお話を伺いました。
重要なことは自由度が高いこと
髙梨氏:演出をする上で重要なことは、さまざまなジャンルの演出を行うことが多いので、自由度が高いこと。ここの場合はストリート系の楽曲が好まれているので、ダイナミックな体感ができることです。ただ低音が強いだけではなくて、楽曲がきちんと聞き取れる明瞭感の得られるスピーカーであることを基準として選定を進めました。
なぜL-Acousticsを選ばれたのでしょうか?
松浦氏:髙梨さんとは、かねてから一緒に仕事をしていたので、選曲や楽曲の好みなどは把握できていました。そのような中でL-Acousticsのサウンドが髙梨さんの感覚に合うのではないかと思って実際に音を聞いてもらったところ、他社のスピーカーと比較試聴することなくそのまま了承していただけました。
髙梨氏:まず聴いてみて良いと思いました。バランス的にも良くて、音圧レベル的にもこの競輪場の広さに対応できているので、良いパフォーマンスを発揮できるスピーカーだと思いました。
A15 FOCUSを選ばれた理由は?
松浦氏:スタンド席までの距離があまりなかったことと、システムを吊り下げる天井に重量制限があったので、少ない台数でもエリアカバーができてパワー感の得られるA15にしました。実はそれぞれのアレイの吊り位置が当初の計画より中心に寄ってしまったのですが、AシリーズのL-Finで指向性が変えられたので、反射も減らせて均一なエリアカバーができました。
カーディオイド構成のKS21
松浦氏:スタンド席は盛り上がって欲しいので高い音圧を提供できるようにしつつ、アリーナエリアはコミュニケーションスペースにするのがコンセプトでした。そんな中で、アリーナは大音量の中でもある程度会話が普通にできる環境にする必要があったのでKS21をカーディオイド構成にしています。
髙梨氏:パフォーマンスが始まってもアリーナエリアは会話も普通にできて、程よい低域も感じられるようになっています。
導入内容
約2,000席のスタンド席をカバーするために、4台のA15 FOCUSと4台のカーディオイド構成されたKS21の組み合わせが4ヵ所と、4台のA15 FOCUSを2か所に配置。これらのフライングされたシステムは8台のLA12Xでドライブされています。
バンク内側のアリーナは来場者がレースを観戦できるように、ソファーが用意されたコミュニケーションスペースになっています。アリーナはKS21にポールマウントされたA10 FOCUSが4ヵ所と6台のX8でカバーされています。また、そのアリーナの一画には、キャンピングトレーラーが目印のFood Truckエリアをカバーするために、SB15mにポールマウントされたX8がL-Rに配置されており、アリーナのこれらは全てを5台のLA4Xでドライブされています。
使用された感想は?
髙梨氏:表現しやすいなと思いました。オープニングショーでも静かなところから、ドーンと大きな音を出したい時もスムーズに反応してくれるので、イメージしていることをしっかりと再現してくれます。
松浦氏:表現力が高くて、演出家サイドから要望されることに敏感に反応してくれるので、素直で音が作りやすいと感じています。音源を制作しているセクションは大変かもしれませんね。良くない音源はそのまま拡声されてしまうわけですから。
PIST6:https://www.pist6.com/
演出家 髙梨潤一郎:https://junichirotakanashi.com