L-AcousticsのSyvaとXシリーズは、アットトヒル・モスクの信徒にスピーチの明瞭さを提供
2022年9月
ジャカルタ郊外の緑豊かなポドモロ・ゴルフ・コンプレックスの周囲に位置するアットトヒル・モスクは、インドネシアの自動車王、故テディ・トヒールの一族により建設されました。真珠のような光沢を放つ優美な礼拝堂には、家族を意味する29のドームがあります。1,900人を収容できるこの建物は、政府閣僚である、トヒル氏の息子の一人が地元に贈ったもので、今春、インドネシア大統領によって落成式が行われました。
アッラーの99の意味を表す金色のカリグラフィーで上品に飾られた清潔な白い内装という建物の壮麗さを維持するために、モスクの技術委員会は、建物の美観に調和するパワフルで清らかなサウンドシステムを要求しました。最近政府のガイドラインで音量の上限が100デシベルになり、増幅された音声は建物内に限定されるようになったため、音響システムの選択が複雑になったのです。そこで、委員会はこの課題を解決するために、地元ジャカルタのプロオーディオサプライヤー、PT Gracia Auvindo社に依頼しました。
PT Gracia Auvindoのプロジェクトマネージャー兼システムエンジニアであるヘンドラ・ハリム(Hendra Halim)氏は、美観とSPLの要件に加え、28.5m×28.5mのメイン礼拝堂では設置場所に制限があったと説明します。「さらに、大理石と御影石で構成されたホールは、ドーム型の屋根の内側と相まって、全体に反射面が多くなっています。」とヘンドラ氏は語ります。
ヘンドラ氏は、アジア太平洋地域担当のL-Acousticsアプリケーションプロジェクトエンジニア、チョンワ・キウと協力して、L-Acoustics Soundvisionを用いて、ドーム型の屋根や反射する壁を避け、客席エリアに音をとどめることで反射を最小限に抑えるシステムを設計しました。「SoundvisionでSyvaのデザインをマッピングしたところ、その50mの投射能力は奥行き30mの礼拝堂に十分対応できることがわかりました。」と説明します。Syvaのエレガントな形状も建築に溶け込むので、ヘンドラ氏はモスクの委員会にデザイン案を持ち込み、システムは会場に合わせて白になったと指摘しました。
メイン礼拝堂に設置された最終的なシステムは、高さ4mに設置された2台のSyvaで構成されています。4台の5XTコアキシャルスピーカーがフロントフィルとして、1台のX8がセンターフィルとして採用されています。さらに3.5mに設置された2台のSyvaは、ディレイスピーカーとして機能します。「この2台のSyvaのディレイシステムにより、モスクはメインのSyvaをフルパワーで駆動することを回避し、反射を抑えることができるのです。」とキウは説明します。
控え室にはさらに4台の5XTコアキシャルスピーカーが設置され、モスクの地下室にはさらに2台の5XTが設置されています。いずれも祝賀行事に使用されています。
新しいサウンドシステムが調整されたことで、モスクの委員会はその優れた透明性に満足しており、信徒からは礼拝が明瞭であるとの声が寄せられています。「L-Acousticsとアットトヒル・モスクの委員会とのチームワークで、この空間で素晴らしい音を実現するための重要な課題を克服することに成功しました。」とヘンドラ氏は熱く語ります。「 Soundvisionのおかげで、我々のチームが理想的なシステムを提案し、設置することができました。委員会と信徒が満足してくれたことは、PT Gracia Auvindoチームと私にとって大きな名誉です。」と締めくくりました。