ニューヨークで開催される多種多様な野外音楽フェスは世界中の有名な音楽アーティストを魅了しています。そして今年は世界クラスの、ライダー対応性の高いK2サウンドシステムを導入しました。

2019年9月
ニューヨーク市ブルックリンは国際観光地になり、パーティーの演出に長けています。1979年から毎年「BRIC Celebrate Brooklyn! Festival」はプロスペクト公園の野外音楽堂で開催され、少なくとも週末はブルックリンが世界の夏の中心となります。今年はほぼ無料のイベントが6月4日から8月10日までの10週間にわたって29回のショーが開催され、175,000人以上の観客を集めました。パティ・ラベル、リズ・フェア、アイアン・アンド・ワイン、サリフ・ケイタとボンバ・エステーレオ(無料コンサート)に加えて、ザ・ナショナルとコートニー・バーネット、ファーザー・ジョン・ミスティとジェイソン・イズベル(ダブルフィーチャーコンサート)などのアーティストが演奏しましたが、今までとの大きな違いはサウンドでした。L-Acoustics PAシステムが導入され、これから50年周年を目指すイベントに欠かせないシステムとなりました。

「今年はイベントにとって41年目を迎える大きな年でした」と、イベントのプロダクションマネージャーであるBoyd Designのブレンドン・ボイド氏は驚嘆します。彼は、2000年に照明見習いとして携わり始めたこのフェスティバルで、今年20年目を迎えました。「この新しいシステムを導入する準備に数年かかりましたが、フェスティバルのサウンドをアップグレードする時が来たことははっきりとわかりました。また、L-Acousticsリグが欲しいと思っていたので。準備段階中に過去3年間のライダーを調べ、バンドが何を使い、何を要求しているかを確認したところ、その答えは圧倒的にL-Acousticsでした。」

地元のシステムインテグレータ、Audible Difference Inc.(ADI)によってインストールされた新しいシステムは、10台のK2によるL-Rアレイと、サイドフィルとアウトフィルとして7台のARCS IIが採用されました。新しく改装されたバンドシェル構造のステージの下に、8台のKS28サブウーハーがグラウンドスタックされ、10台のK1-SB低域エンクロージャーがラインアレイと共にフライングで追加されました。さらに、6台のKaraスピーカーがフロントフィルとしてステージリップに沿って配置され、1台のショートスローX15がセンタースピーカーとして使用されました。システム全体は19台のLA12Xアンプリファイド・コント ローラーによってドライブされました。 マネジメントの面でも、L-Acousticsシステムは希望リストの1位になりました。「私はオーディオの経験が豊富で、フェスティバルのプロデューサーとしてL-Acoustics PAを手に入れるために一生懸命働きかけました。」と、イベントのシニアバイスプレジデント兼エグゼクティブプロデューサー、ジャック・ウォルシュ氏は言います。「私たちはフェスティバルで聴きたいアーティスト達の魅力をより引き出せる、一流のブランドをどうしても手にしたかったのです。ツアーリング業界の知り合いと話をしましたが、全員が『L-Acoustics』と返答してきました。」

しかし、対処しなければならない深刻な問題もありました。ウォルシュ氏は、会場の収容人数は9,000人で、固定席にいるのは約2,000人。残りの観客は芝生や他のエリアにいるため、PAシステムが必ず観客エリア全体をカバーできる必要があったと指摘します。またシステムは、音楽フェスティバルが都市の中心部に移動するにつれて発生してきた騒音問題を避けるために、会場以外に音が漏れないよう音を集中させる必要がありました。

ウォルシュ氏は、L-Acousticsシステムが提供するカバレッジは素晴らしいもので、音の悪い席が1つもなかったと言います。それに、「周りからの苦情もありませんでした」と彼は喜んで加えて述べます。音漏れを最小限に抑えながら、完全な広いカバレッジを提供することが私たちの目標でした。カーディオイド構成で配置されたサブウーハー、メインアレイとフィルスピーカーによってそれを果たしました。また、L-Acousticsテクノロジーにより一部のサブウーハーをフライングすることができたため、低域エネルギーを聴衆全体にうまく分散させることができましたし、最前列から60メートル後ろまで、素晴らしい暖かいサウンドが聴こえていました。」

毎年季節のフェスティバルに先行する1か月のリギングとステージングのプロセスを監督するボイド氏は、L-Acousticsの音質、ライダー適応性、および価値のすべては、新しいサウンドシステムを選択した理由になりましたが、この決定は今年演奏したアーティストと参加したファンたちの熱烈な反応によって裏付けられました。「私はプロダクションマネージャーなので、最初に言われるものですが、今年は初めてサウンドに関するアーティストからの不満がまったくなかったのです!」と語ります。「今年は、誉め言葉ばかりでした。アーティストはとても満足していました。」