2024年9月
シンガポール最大の礼拝所の一つであるシティ・ハーベスト・チャーチはL-Acoustics L2とL-ISAイマーシブテクノロジーによる最先端のサウンドシステムで信仰者の体験を一変させました。この革新的な設備は、シンガポール中心部にあるサンテック・シンガポール・コンベンション&エキシビション・センター内の4つのホールを占める8,000㎡の会場で比類のない没入型オーディオ体験を実現可能にしています。

1989年に設立されたシティ・ハーベスト・チャーチは、毎週末に複数の礼拝を行っています。会衆のニーズに応え、礼拝の体験をダイナミックに向上させるために、同教会は信仰者のエンゲージメントを高める没入環境を実現しながら優れた音質を提供できるサウンドシステムを探し求めました。

パンデミックを乗り越えた世界の中で、多くの信者たちがオンライン礼拝に慣れてきました。「質の高いライブの礼拝体験は決してオンラインで再現することができません。」とシティ・ハーベスト・チャーチのクリエイティブ・ディレクターを務めるマーク・クヮン(Mark Kwan)氏は語ります。「礼拝をL-ISAテクノロジーで届けることで、ライブの礼拝体験を向上することができたのです。」


会衆とゲストに温かみのある、心地の良いライブ体験を贈ることはシティ・ハーベスト・チャーチの重要な目的です。「L-Acoustics L-ISAテクノロジーを新しく導入したおかげで、楽器やボーカルがきちんと分離され、まとまりのあるミックスの中で、広がりのある没入型オーディオ体験を作成できました。」とクヮン氏は加えます。「サウンドはどこに座っていても会衆を包み込みながら、没入しやすい親密な礼拝体験を作り出します。」

シンガポールのL-Acoustics公認プロバイダー・ディストリビューターであるConcept Systems Technologiesが音響環境の構築をサポートしました。「我々の目的は教会をサポートして会衆にとって魅力的でイマーシブな礼拝体験を作り上げることでした。」とConcept Systems Technologies常務取締役のジミー・リム(Jimmy Lim)氏は語ります。「L-Acousticsの新しいLシリーズL2ラインアレイスピーカーはこのプロジェクトに完璧な選択でした。究極の音響特性とコンパクトなフォームファクタは会場の独特な課題を克服して妥協のない音質を届けるのに役立ちました。」

システムのデザインは、9メートルという低い天井や、ほぼ180°の客席形状など、会場特有の課題に対応しました。シンガポールにあるConcept SystemsのL-ISA Auditoriaを体験したあと、教会の管理部門は真の没入型礼拝所を作り出すために、従来のL-R構成をやめてL-ISAイマーシブサウンドを依頼しました。L-Acoustics Soundvisionソフトウェアはシステムのデザインと設備において必要不可欠なツールとなりました。「Soundvisionのおかげで、我々は会場の空間内の音響パフォーマンスを正確にモデル化し、最適なスピーカー配置とタイムアライメントを実現できました。」とリム氏は指摘します。

L-Acoustics L-ISAアプリケーションエンジニアのダニエル・リー(Daniel Lee)はオーディオ体験の大幅な改善について、こう説明します。「L-ISA構成の導入により、従来のL-Rステレオ・セットアップでは8%しか達成していなかった空間化されたエリアのカバレッジを48%にまで向上できました。礼拝環境がより包括的で没入しやすくなり、より多くの会衆に空間化オーディオミキシングを堪能していただけるということです。」

L-ISAシーンシステムはL-Acoustics L2L2Dを1台ずつで構成されています。後ろに3台のKS28による3つのアレイがカーディオイド構成でフライングされています。さらに、拡張システムとして1台のL2Dによる2つのハング、アウトフィルシステムは1台のL2の下に1台のL2Dによる2ハングで構成されています。9台のX8同軸エンクロージャーがステージリップに沿って配置され、空間インフィルを提供しています。KS28によるグラウンドスタックが3つあり、1つ目はセンターステージ下にフラッシュマウントされ、他2つはステージ左右に配置され低域を補強しています。2台のA15i Focusの上に1台のA15i Wideによる2つのディレイハングが空間の後方座席をカバーします。システム全体は、2台のLA4X、6台のLA12X、17台のLA7.16アンプリファイド・コントローラーで駆動されています。

L2システムの最先端の機能性は、一貫したシティ・ハーベスト・チャーチの演目の多様性に完璧に対応します。週末の礼拝で行われるバンド演奏から、ライブミュージックコンサートや会議など、週を通して行われる外部イベント、全ての演目に高音質のイマーシブオーディオを提供します。


L-ISAの導入とStereo Mapper機能は、教会の技術チームに比類ない柔軟性をもたらしました。L-ISAはイマーシブオーディオのために最先端のオブジェクトベース・ミキシングを可能にする一方、Stereo Mapperは様々なイベントに対応できるために従来のステレオサウンドソースやゲストのサウンドエンジニアとの親和性を実現しています。

「L-Acoustics L2システムとL-ISAテクノロジーがシティ・ハーベスト・チャーチで導入されたことは礼拝所のオーディオ体験を大きく前進させています。」とリーは語ります。「この導入は、イマーシブサウンド・ソリューションがいかに礼拝体験に影響するかを実証しています。大規模な会場でも、魅力的で包み込むような音響環境を作り出すことに最適です。」

ボランティアやスタッフで構成されるシティ・ハーベスト・チャーチの技術チームは新しいシステムのポテンシャルを最大限に活用するために包括的なトレーニングを受けました。LA Network ManagerとL-ISA Controllerの直感的なインターフェスと使いやすさにより、 同チームはイマーシブ礼拝体験を向上させるためにクリエイティブにオブジェクトベース・ミキシングを活用できました。

礼拝所が絶えず成長するコミュニティとつながるためにテクノロジーを取り入れつつある中、シティ・ハーベスト・チャーチがL-Acoustics L2とL-ISAによる最先端のテクノロジーを採用したことは、宗教施設における卓越したイマーシブオーディオの新たな基準となっています。