L-Acoustics A15i、ケイ・イェガー・コロシアムで登場
2024年4月
「会場の管理・運営者は常になんでも話し合っています。」と語るのは、ウィチタ・フォールズ市の多目的イベント・センター(MPEC)のアシスタント・ゼネラル・マネージャー、クレイ・ストックトン(Clay Stockton)氏。その「なんでも」とは、無論新しく改修されたケイ・イェガー・コロシアム(Kay Yeager Coliseum)も含みます。「ショーについて話し合いますし、技術について話し合います。テキサスのある会場の同業者が、L-Acoustics Aシリーズのサウンドシステムについて教えてくれたのです。素晴らしい変化をもたらしてくれたので話せてよかったです!」
ケイ・イェガー・コロシアムは2003年に初めてオープンした10,000人収容可能な会場です。地元のUSアリーナ・プロサッカー・リーグのウィチタ・フォールズ・フライヤーズFCから、コンサート、トレードショー、コンベンション、ホッケーやバスケットボール、アリーナ・フットボールの試合、プロ・ブル・ライディングやトラクター・プルの選手権など、さまざまなイベントに対応しています。会場の当初のサウンドシステムは20年以上使用されており、現代イベントのニーズに必要な音質を実現できなくなっていました。ヒューストンに本社を置くLD Systemsによって新しいシステムが2月に導入されると、サウンドのアップグレードによる音質の差は誰が聞いてもあきらかでした。
「こんなサウンドは聞いたことがありませんでした。」とストックトン氏は回想して言います。「Aシリーズの導入以来、ハーレム・グローブトロッターズや大学対抗リーグの高校生バスケットボールの試合、クリスチャン・ミュージックのコンサートがここに開催されました。どのイベントでも、以前のサウンドシステムを聞いていた人たちが、音質の大幅な向上に気づいていました。みんなとても気に入っています。」
L-AcousticsのサポートでLD Systemsがデザインしたシステムは、分散型デザインとなっています。WideとFocusの両方で構成された4台のA15iによるアレイとエンドゾーンに2台による2つのアレイをメインに使用しており、12台のKS21iサブウーハーで補強されています。さらに、6台のコアキシャルX8と2台のX12が届きにくいエリアのフィルとして機能します。システム全体は、10台のLA4Xと2台のLA12Xアンプリファイド・コントローラーでドライブされています。
「A15iスピーカーは、どのような座席構成であっても全ての座席をカバーすることができるため、会場のサウンドをさらに良くすることができました。」と、LD Systemsエンジニアリング・マネージャーのアンソニー・ディドナト(Anthony DiDonato)氏は説明します。「リギングが難しい場所もありましたが、A15iの軽量でコンパクトなフォームファクターはそれらを簡単に克服できました。」
ディドナト氏によると、MPECのような公共施設は、民間の会場と同じようにインパクトと明瞭度の高いサウンドシステムを求めるようになってきているそうです。「以前のシステムに対する最大の不満は、卒業式のようなイベントで話し言葉の明瞭度に欠けていたことです。でも、A15iコンサート・サウンドシステムは、インパクトのある音楽の低音域の再生に優れているだけでなく、スピーチに必要な優れた明瞭度も実現してくれます。A15iは まさに多才なシステムです。」
実は、システムの素晴らしさはそこにとどまりません。ディドナト氏の話では、QSC Q-SYSコントロールシステムの統合により、イベントの種類や座席の形状に合わせてスピーカーをクラスター別でオン・オフに切り替えることで、サウンドを必要な場所にのみ集中させることができ、望ましくない反射と反響をなくすことができるということです。「FOH のAllen & Heath SQ-5コンソールを立ち上げる必要がない場合は、オート・ミキサーを作動することもできます。柔軟性の高いシステムで、リーズナブルな価格ですべての要求を満たします。大成功です!」