L-SMART 技術を搭載し、固定設備に特化した柔軟性の高いアンプリファイド・コントローラーは、アンプリファイア・アーキテクチャとサスティナブルなエネルギー効率におけるブレークスルーとなります。


2022年5月

L-Acousticsは、パートナーおよびプレス向けに、成長著しい設備市場に焦点を当てたライブ&ストリーミングのプレゼンテーションを行いました。新しいアンプリファイド・コントローラーLA7.16iを発表し、ユーザーに「全く新しい方法での増幅」を提案しました。長年の研究開発の結果、LA7.16iは多くの固定設備プロジェクトで使用されている現在のハイパワーアンプ構成の限界を克服しています。

LA7.16iは、特にマルチチャンネル環境において、柔軟性と効率性を大幅に向上させています。LA7.16iは2Uサイズの筐体に16×16の出力チャンネルを搭載し、Milan-AVBのシームレスな冗長構成を実現したユニークな製品です。16の出力チャンネルはそれぞれ最大1300W(8オーム)、1100W(4オーム)の出力を実現しています。

LA7.16iアンプリファイド・コントローラーは、現行および今後発売されるL-Acousticsのスピーカーをドライブし、より効率的でサスティナブルな設置を可能にします。リアルタイムの電力ニーズ、エネルギー効率に対応する最高の柔軟性、そして新しくリリースされたL-ISA Ambiance®ルーム・エンハンスメント・ソフトウェアを含むマルチチャンネルやハイブリッド・アプリケーションに対応する機能を提供します。

LA7.16iは、これまでとは異なる考え方で開発されました。現在のアンプ技術は、長時間にわたって全チャンネル同時に電力を供給する設計になっています。しかし、現実のアプリケーションでは、このような要求は滅多にありません。LA7.16iで導入された新しいアンプリファイド・コントローラー技術は、より効率的に電力を供給し、より効果的にエネルギーを使用することで、最終的にチャンネルあたりのコストを抑え、アイドリング時のエネルギー消費電力を30%削減したソリューションを提供します

「このサイズにこのようなパワー容量を実現することは、研究開発における驚くべき進歩です。このパワークラスでLA7.16iのようなチャンネル密度を持つアンプリファイド・コントローラーは他にありません。」 とL-Acousticsの製品・技術マーケティング責任者であるジェルマン・シモン(Germain Simon)は説明します。「LA7.16i以前は、LA7.16iと同じパワーを得るために8Uが必要だったのです。もう一方では、4Uに16チャンネルを収めることができるアンプも存在しますが、その場合はパフォーマンス犠牲にすることになります。 LA7.16iでは、そのような妥協はもう必要ありません。」

L-Acousticsは、新しいLA7.16iアンプリファイド・コントローラーで、L-SMARTを導入しました。これは、デザイナーがL-Acousticsのあらゆるスピーカーを1台のアンプで組み合わせられるようにする先進のパワーマネジメント技術パッケージです。L-SMARTは、独自の予測モデリング・アルゴリズムを用いて、電源ユニット(PSU)と個々のアンプチャンネルを管理します。アンプ内のハードウェアセンサーがリアルタイムに情報を提供し、DSPがそれを解析してスピーカーシステムのニーズにダイナミックに対応します。PSUは短期的に非常に高いピークパワーを供給することも、長いホールドタイムでより低いパワーを供給することも可能です。このエネルギーは、高度なクラスD出力段にインテリジェントに供給され、常に最適なシステムパフォーマンスを実現します。LA7.16iはL-AcousticsのK2までをドライブすることができ、少ないシステム予算でも大型スピーカーの解像度の高い増幅とプロセッシングを可能にします。

高いチャンネル密度とパワー性能の革新的な組み合わせにより、LA7.16iはディスクリート処理とアンプの大幅な向上を必要とする中規模から大規模の固定設備やイマーシブ型オーディオ設備に最適なパートナーとなります。システムデザインが多数のスピーカー、ラインソースアレイ、またはそれらの組み合わせを使用される場合でも、LA7.16iの適応性と離散化は強みであり、細密な処理を実現するためにアンプパワーを浪費する必要はありません。LA7.16iでは、その両方を手に入れることができるのです。

「当社の研究開発リソースをフルに活用し、LA7.16iアンプリファイド・コントローラーを開発しテストしました。」とシモンは続けます。「重要な回路には自動車用部品を採用し、テスト時には特別なエアフローモデリングを開発しました。LA7.16iユニットを開けてみると、外見と同様に内部も洗練されたエレガントなデザインになっています。」

LA7.16iは、固定設備アプリケーション向けに設計されており、スピーカーのモニタリング、保護と管理、GPIO、ターミナルブロックコネクター、バックアップ24V DC入力を備え、主電源が失われた場合でもDSPカードが機能を継続できるようになっています。また、スマートな主電源電流制限とサーキットブレーカーエミュレーションも装備されています。LA7.16iはMilan-AVBのシームレスなネットワーク冗長性をサポートし、LA Network ManagerやQ-SYS、Crestronなどのサードパーティシステムを使用してリモートコントロールとモニタリングを行うことが可能です。LA7.16iは、EtherCONTMコネクタで最大128のMilan-AVBチャンネル(それぞれ8チャンネル×16ストリーム)から選択できる16入力のサミングマトリクスを提供します。Milan-AVBのシームレスな冗長性を標準装備しています。Milan認証の完了とAES67オーディオネットワークプロトコルのサポートのため、追加の認定試験が現在進行中です。

LA7.16iは2022年6月以降に出荷開始予定です。

SokaとSB6iが発表されたL-Acousticsの基調講演はこちらからご覧いただけます。(英語)