2024年11月
フランス・リールの象徴的な音楽会場であるL’Aéronef(ラエロネフ)は、公認パートナーSLSの協力のもと、最先端のL-Acousticsプロフェッショナル・サウンドシステムを導入し、コンサート体験のレベルを引き上げました。音質とカバレッジを向上させ、ファンのためにショーに命を吹き込むコンパクトなパッケージの中にパワーと正確さを融合させるシステムへのアップグレードは、この愛すべき会場の新時代を切り開きます。


歴史的な施設で起きたサウンド革命
L’Aéronefのテクニカル・マネージャーであるオリヴィエ・ウィルス(Olivier Wils)氏は、今回のアップグレードについて次のように語ります。「新しいL-Acousticsプロフェッショナル・サウンドシステムは、私たちの音響能力を大幅に向上させてくれます。サウンドの透明度とカバレッジは印象的で、アーティストとオーディエンスの両方に、より充実した体験を提供することができました。」

1989年に設立されたL’Aéronefは、リギングに大きな制約のある小規模な環境で高品質なサウンドを提供するという課題に取り組んできました。最新のL-Acoustics Lシリーズにその解決策を見出し、フランス初のLシリーズ導入を進めました。


Lシリーズならではの効率なデザイン
Lシリーズの導入は、L’Aéronefの小規模ステージであるLe Clubで特に効果を発揮しました。スペースの制約と低いトリム高にもかかわらず、Lシリーズは対面するメインステージに匹敵するオーディオパフォーマンスを提供します。

「プロセニアムの外側にシステムを吊るす必要があり、限られたスペースに収まるパワフルなシステムが必要でした。」とウィルス氏は説明します。「Lシリーズはそれを見事に実現し、音質も向上しています。そして、カーディオイド機能を搭載しているため、アーティストが快適に演奏するのにも最適です。」

施工会社のSLSに勤めるシルバン・ノゼク(Sylvain Nosek)氏は、L-Acoustics Soundvisionソフトウェアを使用して、スペースの制約や会場のダブルステージというレイアウトによる課題を克服し、会場全体に一貫した高品質のサウンドを提供するソリューションを設計しました。

Le Clubの新しいシステムは、片側1台のL2Dライン・アレイ・スピーカーと2台のKS28サブウーハーで構成され、ステージ・エリアを圧迫することなくインパクトのある低音再生を可能にしています。また、ダウンフィル・スピーカーとして両サイドにA10i WideFocusで構成されたクラスターが配置されており、会場の隅々まで完全にカバーできるようにシステムを補完しています。すべてのスピーカーが観客の視界を妨げないようフライングされ、ステージスペースを確保しました。

ウィルス氏は、システムのテスト中に特に感銘を受けたそうです。「スペースのどこに移動しても、サウンドは一貫して素晴らしいものでした。L-Acousticsは、私たちが予想していたよりもはるかに低い音量でも、同じインパクトを提供してくれました。」L-Acousticsのコンサルティング的なアプローチと会場の要求を理解することで、密接でありながらダイナミックな空間でパワーと繊細さのバランスを保ち、期待を上回る革新的なソリューションを提供することができました。

L-Acousticsシニア・アプリケーション・エンジニアであるアルノー・ドゥロルム(Arnaud Delorme)によるカスタマイズされたトレーニング・セッションにより、L’Aéronefの技術チームは、新しいシステムを最大限に活用するための知識を身につけることができました。「提供されたサポートとトレーニングのおかげで、新しいシステムの技術に迅速に馴染むことができました。」とウィルス氏は語ります。


音響の向上
このシステムは2024年9月に設置され、いくつかのイベントで稼働しており、出演者と技術チームの両方から好評を得ています。「L-Acousticsの新しいシステムは、アーティストと観客に原音に忠実なオーディオ体験を提供し、観客席全体をカバーするバランスの取れたインパクトのあるサウンドを実現します。これは以前のシステムでは達成できなかった目標です。L-Acousticsは、パワーと精度の両方を兼ね備え、まさに私たちが求めていたものを提供してくれました。」とウィルス氏は説明します。