新バージョンのL-Acoustics SoundvisionとLA Network Managerは 機能性と相互運用性をさらに強化
2019年4月
Autosplay、Autofilter、およびAutoclimateを搭載したSoundvision 3.1.0およびLANM 2.7.0は、エンド・ユーザーにとってシステムの最適化を大幅に簡略化・高速化し、成果を向上させます
Prolight + Soundにて、L-Acousticsは、業界をリードする3Dシミュレーションソフトウェア「Soundvision」およびアンプリファイド・コントローラーのリアルタイム制御と監視ソフトウェア「LA Network Manager」の新バージョンの配布を開始しました。Soundvision 3.1.0およびLA Network Manager 2.7.0には、システムデザインから運用まで、システム最適化、簡略化、高速化を改善するための高度な自動設定ツールが含まれています。
2004年に発売されたSoundvisionは、オーディオ・カバレッジとシステム性能をリアルタイムで、正確に予測できるプロオーディオ業界初の3Dモデリングソフトウェアです。無料でダウンロードいただけるこのプログラムは、15年に及ぶエンド・ユーザーとの対話により、数多くの改良が加えられてきました。最新バージョン3.1.0では、システムデザインのプロセスを大幅に助け、合理化するための Autosplayと Autofilterの強力な自動機能を備えたメジャーアップグレードを体験いただけます。
Autosplayは、システムエンジニアが決定した構成および設計目標に基づいてメカニカルな最適化を計算するアルゴリズムを使用し、必ず行わなければならないこれまで面倒だったプロセスを簡略化します。Autosplayのインターフェースは、「Init」と「Optimize」ボタンの2-クリックだけでスピーカー間の角度の最適化を可能にします。「Init」は、角度を素早く設定し、選択されたソースのカバレッジと出力を瞬時に表示し、ユーザーが各ソースの適切な設計目標を、希望の構成で満たすことができるかを判断できるようにします。「Optimize」は、SPLカバレッジや波面の整合性など、音のパフォーマンスの向上に重点を置いて、より精巧な数値の定性分析を実行します。
「Autosplayは、今まで人間によって何度も行われていたプロセスを減らすことにより時間を節約し、実用的に結果を向上させます」と、アプリケーション エンジニアおよびSoundvisionプロジェクトリーダーを務めているYann-Gaël Gicquel氏は説明します。「また、『Optimize』機能の高性能なアルゴリズムは、比類ない巧妙さと細かいディテールを生み出します。その結果、より優れたサウンドシステムが実現し、最終的にはオーディエンスのエクスペリエンスが向上します。」
Autosplayでメカニカル的な最適化が完了したら、2番目の自動設定ツール「Autofilter」が、中高域のシステムチューニングを手助けします。Autofilterは、高域レスポンスの均一性と平坦性を向上させ、リニアフェイズFIRフィルターを決定し、アレイ内のゾーニンググループに適用します。
AutosplayとAutofilterに加えて、Soundvisionには各ソースのためにアンプリファイド・コントローラーを選択できる新しい「Electronics Settings」タブが追加されました。これにより、LA Network Manager内のワークフローがさらに早くなります。これから、L-Acousticsのリアルタイム制御および監視ソフトウェア「Network Manager」は、エンド・ユーザーにSoundvisionプロジェクトデータを取り込む機能を提供します。Soundvision 3.1.0内で作成されたエンクロージャーまたはアンプリファイド・コントローラーのグループは、アンプリファイド・コントローラー・グループとしてLA Network Manager 2.7. 0セッションに直接取り込まれます。さらに、その後Soundvisionで編集されたゾーニングパラメータは、LA Network Manager内から簡単に同期させることができます。これにより、編集の柔軟性とユーザーが設定したセッション・パラメータを維持することができます。
これらの時間を節約する Soundvisionデータの取り込みおよび同期の機能に加えて、Network Managerは、新しいツールとして各ゾーニング・グループの測定された温度と湿度の条件に基づいてすべての空気補正フィルターを同時に調整できるサイドバーボタン「Autoclimate」を提供しています。
Autosplay、Autofilter、Autoclimateにより、エンド・ユーザーは素早く自動設定にアクセスできる一方、L-Acoustics 自動設定一式のシステムのデザインおよび運用は、常にユーザーが制御します。
この新しく自動化・最適化されたワークフローは、今年1月からL-Acoustics「Systems Fundamentals」および「Variable Curvature Line Source (VCLS) 」のトレーニングセミナーの不可欠な要素になりました。これらのトレーニングへの参加の一環として、1,200人以上のエンド・ユーザーがSoundvision 3.1.0をいち早く使用する機会を得ました。システム設計の高速化という利点をすでに経験しています。
Phil Collinsの『Not Dead Yet Tour』のシステムデザイナーを務めているBen Phillips氏は、Soundvision 3.1.0を初期の段階で使用した人です。「Soundvisionで提供されている自動設定ツールは、各設計に費やす時間を大幅に減らすだけでなく、もともと優れている製品から得られる最終結果もよくしてくれます。」と述べます。「L-Acousticsエコシステムへのシームレスな統合により、効率とワークフローがさらに向上しました。Soundvisionは高精度、スピード、正確さを持ち合わせているため、業界最高の3Dスピーカーシステムのデザイン、シミュレーション、およびモデリングのソフトウェアとして認知されています。」
SoundvisionおよびLA Network Managerの最新バージョンは、それぞれの製品ページからダウンロードいただけます。