QAVとL-Acousticsが究極のホームシアター体験を実現
2024年9月
新しいホームシアターを設計することがこの上ない体験であると言われることはあまりありませんが、インテグレーターであるQAVの創設者兼CEOのタイソン・ラバーニ(Tyson Rabani)氏にとって、同社のホームシアター・デモンストレーション・ルームのアップグレードは、まさにこれまでの業務を革新するプロジェクトとなったのです。
受賞歴のあるホーム・テクノロジー・アソシエーション公認企業として、QAVは創造性、革新性、細部への徹底した気配りをサービスの中核としています。そして、その理念を完璧に反映しているのは、同社の新しいホームシアターです。2019年にすでにベストデモスペース部門でCrestronグローバルアワードを受賞しているQAVはそこにとどまらず、最新の合理化されたテクノロジーが家庭にもたらす幸福を紹介するために、スペースの全面改装に取り組みました。
プロジェクトの初期段階から、ラバーニ氏は会社のショールームでのホームシアター体験をアップグレードしたいと明確に考えていました。音響が基礎的な役割を果たすべきだと認識していましたが、カリフォルニア州ウェストレイク・ヴィレッジにあるL-Acousticsオフィスを訪れて、初めてこのブランドがいかに空間を根本的に一変させることができるかを理解したのです。
L-Acousticsは、ライブサウンドにおける40年の歴史を持ち、プロオーディオの世界的な企業として知られています。QAVショールームでは、この実績を生かし、ホームとヨットの業界にも素晴らしいソリューションを提供できることを実証しています。
ラバーニ氏は、L-AcousticsがQAVシアターの設計において重要なサポート役を果たしたと語ります。「シアターの設計プロセスはユニークで特別でした。印象に残る瞬間は、L-AcousticsがCADファイルを受け取り、私たちが求めるさまざまな性能パラメータを評価した時でした。L-Acousticsは、私たちが選んだ製品に基づき、測定可能な性能予測を出して、設計プロセスを合理化させました。」
QAVは、Dolby Atmosを豊かなディテールと高解像度で再現できる11.1.6のイマーシブ・サウンドシステムを依頼しました。L-Acoustics Syva 2ウェイ・パッシブ・コリニア・スピーカーとSyva Low 12インチ・サブウーハーがLCRチャンネルを提供し、超小型のX4iとSB6iサブウーハーがワイド、サラウンド、リアポジションに採用されました。オーバーヘッドには6台のX4iが採用されています。さらに4台のSyva Subを追加することで、コンパクトなパッケージでパワフルな低音域の効果をシアターの9席全てに均等に提供できるようにしています。2台のLA7.16iマルチチャンネルアンプリファイド・コントローラーがパワーを供給し、LS10ネットワークスイッチがStorm Audio ISP MK3への接続を処理します。
「QAVの最初の考えは、他のメーカーの7.1サラウンドシステムと同程度の交換でしたが、プロジェクトの打ち合わせで、チャンネルを増やせば解像度が上がると提案しました。」と、L-Acousticsのホーム&ヨット・アプリケーション・マネージャー、ジェフ・ウッドフォード(Jeff Woodford)は説明します。「QAVのチームは、常に体験を向上させる方法について学びたがっており、スペースの可能性を最大に活用することに熱心でした。その結果は本当に素晴らしいものです。Dolby Atmosに対応するためにチャンネル数を11.1.6に増やしただけでなく、X4iの左右のリアサラウンドスピーカーにSB6iサブウーハーを追加し、低音域の輪郭を補強することで、インパクトのある真の没入体験を提供することができました。」
ラバーニ氏は付け加えます。「この部屋自体は音響的なパフォーマンスに配慮されており、すべてのスピーカーを隠すことができます。それはイマーシブ体験の必要不可欠な条件です。スピーカーもサブウーハーも何も見えないからこそ、没入体験が本当に衝撃的になります。照明システムとともに、世の中で滅多に体験できない環境を作り出しています。」
確かに、空間を台無しにする見苦しいケーブルやかさばるスピーカーの影響を受けないことは、住まいのデザイン・ビジョンを完全にサポートしながら居住空間を向上させるというデザイン優先の理念を揚げるQAVにとって必須な条件でした。
QAVのデモルームは、SRND Groupが英国でプレファブリケーションしたもので、Adornoの特注ファブリックとLightWallsのLED技術を採用しています。Barco Residential Bragi Cinemascopeプロジェクター、Display Technologiesのマスキングスクリーン、MadVR Video Envy 2プロセッサーが高いビデオ品質を保証し、Kaleidescapeムービーサーバーがロスレスオーディオとフルリファレンスビデオ品質で映画を上映します。Storm Audio ISP MK3プロセッサーとCrestron Homeコントロールがこのハイスペックな機器リストを補完し、ゲストに特別な体験を届けます。
ラバーニ氏とQAVのチームは、ショールームが訪問者に与えるインパクトにすでに感銘を受けているとのことです。「人々は、ライブコンサートの臨場感あふれるサウンドシステムの音を自宅で体験するのです。この体験は非常に没入感のあるもので、この部屋自体もそのおかげで、私たちが想定していなかったような別の形で成功しました。L-Acousticsを選択したことで、予想の10倍の効果が得られました。」
L-Acousticsのホーム&ヨット事業開発ディレクター、ニック・フィヒテ(Nick Fichte)は次のように語っています。「一流企業であるQAVが、入念な審査の結果、ホームシアターショールームにL-Acousticsを選んでくれたことを光栄に思います。これは、QAVのショールームのアップグレードの第一歩であり、最先端技術を紹介するというQAVのコミットメントを示すものです。L-Acousticsはすでに、QAVの屋外スペース、Dolby Atmosのミュージックルーム、L-ISA Ambianceテクノロジーのデモエリア用に追加のL-Acousticsシステムを設計しております。」