BCM705は、スタジオ内の音声用途における、費用効率の高いブロードキャストマイクロフォンです。感情をリスナーに届けるために、構造全体が機能的に最適化されています。ダイナミックカプセルは滑らかでクリアなサウンドを生み出します。ハイパーカーディオイドの指向性と、内蔵ショックマウントとポップフィルターが外部からのノイズを最小化します。

ブロードキャストでは、スタジオレコーディングよりもはるかに早くリスナーへ声が届けられます。そこでNeumannはラジオのDJやアナウンサー、ニュースキャスター、トークショーの司会など、話やそこに込められた気持ち、最新情報などを私たちに伝える人たちの労働環境を考慮した、専用のマイクロフォンシリーズを開発しました。

BCM 705 は話し手の感情を完璧に伝えるように設計されています。

また、業界スタンダードのマイクロフォンブームアームに最適化された機能特性を備えています。エラスティックマウントと、新設計の内蔵カプセルサスペンションが、BCM 705 へのランブルノイズを二重に防ぎます。内蔵のフォームスクリーンがポップノイズの発生を防ぐとともに、ほこりや湿気、ニコチンなどの粒子からカプセルを守ります。衛生面を考えて、ヘッドグリルはひねって簡単に外し、クリーニングできる構造になっています。

赤いロゴをあしらわれた兄弟機、BCM 104 はコンデンサーマイクロフォンですが、緑色のNeumannロゴの BCM 705 はムービングコイルカプセルを用いたダイナミックマイクロフォンとなっています。ダイナミックカプセルは非常に頑丈で、コンデンサートランスデューサーほど自然なサウンドは得られないものの、本機種のように注意深く設計されたマイクロフォンからは「FMのサウンド」を連想させる独特の魅力が生まれます。これはとりわけ長いラジオの歴史を誇るアメリカにおいて顕著でしょう。

BCM 705 はローカルのラジオ局や小規模スタジオに特に適しています。ハイパーカーディオイドパターンと、近距離での話し声に最適化されたカプセルにより、防音が完璧ではない環境下でも外部ノイズがオンエアに入り込むのを防ぎます。BCM 705 の周波数特性は、人間の声に向けて特別にカスタマイズされています。2 kHz以上の音域でゆるやかなプレゼンスブーストを行うことで聞き取りやすさを向上させつつ、低域を優しくロールオフすることで近接効果を補正し、豊かでありながらうるさくならないローエンドを生み出します。BCM 705 はファンタム電源を必要とせず、セッティングが非常に簡単です。マイクロフォン入力端子に接続するだけでオンエアに取りかかることができます。

BCM 705 はブロードキャスト環境の音声用途を念頭に設計されましたが、レコーディングスタジオで使用できないマイクロフォンはNeumannのマイクロフォンとは呼べません。ダイナミックマイクロフォンである BCM 705 は高SPLを扱うのに長けているため、シャウトするボーカリストや高音域の音量が大きな金管楽器、音量の大きいギターキャビネット等にも非常に適したマイクロフォンとなっています。