KMR 81 i は中距離ショットガンマイクロフォンです。映画の台詞を、映り込むことなくクリアかつフォーカスして拾いあげます。軸外の色づけは最小に抑えられ、役者が動いても音が変化しません。KMR 81 i は非常に感度が高い一方で電力消費が少なく、軽量なため取り回しに優れています。

KMR 81 i は、マイクロフォンを音源から離す必要がある時に用いる、高指向性のショットガンマイクロフォンです。ENG（取材）や映画の台詞録音など、マイクロフォンの映り込みを避ける必要があるときに使用します。KMR 81 i は、ノイズの多い環境下でフォーカスしてかつクリアに音を拾い上げたいときにも役立ちます。
技術的には、KMR 81 i は圧力勾配型コンデンサーカプセルと中距離干渉チューブを組み合わせることで、90°という狭い集音角度を実現し、不要な音を排除する能力に長けています。多くのショットガンマイクロフォンと異なり、Neumann KMR 81 i のローブ形のピックアップパターンは周波数に依存しません。言い換えれば、軸外のサウンドは小さく集音されますが、色づけされることはありません。このため、ポストプロセスでマイクロフォンのズレを簡単に補正できます。
Neumann KMR 81 i は他のショットガンマイクロフォンよりも自然なサウンドイメージを提供します。周波数特性は2 kHzまで非常にリニアな一方、レコーディング距離が離れているときに起こる高周波数帯の損失を補正するため、高音域を幅広く持ち上げています。KMR 81 i のセルフノイズは12dB（A）と非常に低く、感度は18 mV / Paと高くなっており、マイクロフォン入力を過負荷から守るため10dB下げることも可能です。KMR 81 i は128 dBという高SPLを可聴範囲で歪みなく扱うことができます（プリアッテネーションスイッチを入れた場合のSPLは138dB ）。2つ目のスイッチは200Hzのローカットを行い、KMR 81 を近距離で使用する時の近接効果を補正します。

KMR 81 i は、映画やブロードキャストでの使用を主に考えて設計されています。スタジオや現場での映画の台詞の録音において非常に優れたマイクロフォンです。

KMR 81 i は非常に軽量かつ重心のバランスがとれているため、数時間に渡る使用でも苦になりません。電力消費が低く、ウインドノイズやハンドリングノイズも拾いにくいため、KMR 81 i は現場での使用にとても適したマイクロフォンと言えます。サウンドが自然で、軸外の扱いにも非常に優れているため、例えばオーケストラにおけるソリストの集音など、極めて重要なレコーディングにおける課題を解決してくれるでしょう。