KU100は、真の没入感のあるバイノーラルをヘッドフォンで体験できるダミーヘッドマイクロフォンです。使用するチャンネルは2つでありながら、立体的で、驚くほどリアルな空間的な広がりを感じさせます。KU100は音楽とオーディオドラマの制作で素晴らしい効果を発揮するでしょう。KU100のレコーディングは、ヘッドフォン再生だけではなくスピーカーにも対応しています。

従来のレコーディング技術は、音楽や音声をリスナーの環境に伝達することを試みていましたが、満足のいかない結果に終わることも少なくありませんでした。その原因に、レコーディングが行われる空間とリスナーがいる空間が異なることが挙げられます。ダミーヘッドのバイノーラルレコーディングでは、リスナーはオリジナルのレコーディングが行われた環境で聴くことができるため、遥かに没入感のある体験が味わえます。
従来のステレオレコーディングでは左と右、さらに良くてスピーカーの奥行きを感じさせる程度ですが、ダミーヘッドによるレコーディングはリスナーを取り巻く3次元のサウンドイメージを作ることができます。

KU 100 ダミーヘッドは、バイノーラルステレオマイクロフォンです。人間の頭部を模した部品に人工の耳を取り付け、その中に2台の無指向性のコンデンサーカプセルが内蔵されています。KU 100 のレコーディングは高品質のヘッドフォンで再生され、リスナーはレコーディングの場で自身の耳で聴くものとほぼ同一のサウンドを体験できます。リスナーは水平および垂直方向で驚くほど正確に音源の位置を感じとれるほか、その空間の感覚や空間における音の減衰まで息を呑むような感覚で体験できます。KU 100 は、リスナーに聴かせたい最適な位置に置くだけで、没入感のあるサウンドをかつてないほど簡単にレコーディングできます。古い形式のダミーヘッドマイクロフォンと異なり KU 100 はスピーカー再生にも対応しており、従来のマイクロフォンと似ていながら、はるかに空間や奥行きを感じさせるステレオイメージも作成できます。

最新のトランスレス回路により、KU 100 のセルフノイズは非常に低く、可聴範囲で歪みなしに135 dBという高い音圧レベルまで扱えるほか、-10 dBのプリアッテネーションスイッチを入れることで最大145 dBまで扱うことができます。2つ目のスイッチは、150 Hz、40 Hz、リニアのローカットを有効にします。いずれのスイッチも、双方のチャンネルに効果を及ぼします。KU 100 には XLR 5 ステレオバランス出力と、BNC アンバランス出力が用意されています。電源は、P48 ファンタム電源、6本の1.5ｖアルカリ単三形乾電池、同梱の外部電源ユニットの3つの選択肢から選ぶことができます。

自然で透明感のあるサウンドから、KU 100 はあらゆる場面でのバイノーラルレコーディングに用いることができます。主な使われ方は、クラシックのレコーディングからラジオドラマの制作や実験的なポップミュージック、環境音のレコーディングまで多岐にわたります。さらに Neumann KU 100 は自動車や職場環境のノイズに関する資料作成や調査など、産業用途で使われることもあります。