M 150 Tube は伝説のNeumann M 50 をベースとしたオーケストラレコーディング用のユニークなスモールダイヤフラムコンデンサーマイクロフォンです。M 150 は小さな球面にチタン製のカプセルをマウントし無指向性パターンを作っていますが高周波数においては指向性パターンを持ちます。その革新的でトランスレスな真空管回路により、ノイズを抑えて鮮明なサウンドを実現します。

M 150 は1950年代の伝説のNeumann M 50 の伝統を継承したユニークなチューブマイクロフォンで、しばしば、究極のオーケストラレコーディングマイクロフォンと称されます。M 150 は過去のモデルと同じ画期的な過渡応答とユニークな指向特性を持ちながら、21世紀の技術を採用し、その性能が改善されています。

前機種と同様、M 150 は12mmのスモールダイヤフラムカプセルが40mmの球面にマウントされています。カプセル自体は圧力トランスデューサーですが、球面によって無指向性パターンは高周波数においては徐々に指向性パターンを持ちます。M 150 のコンデンサートランスデューサーは以下の点においても抜きん出ています。極度に薄いダイヤフラムは軽く強靭な金属であるチタン製で、同じくチタン製のバックプレートとわずか10ミクロンしか離れていません。その結果サウンドトランスデューサーは比類ない過渡応答を示します。この繊細なカプセルは由緒ある M 50 と同じ形状の、オープン型ヘッドグリルにより保護されています。

カプセル信号は真空管回路により、セルフノイズをわずか15dB（A）という最低レベルに抑え、最適な伝送特性が得られるよう特別に選別したサブミニチュア真空管（トライオード）を使用して増幅されます。しかし1950年代に開発されたモデルとは異なり、M 150 はサウンドの色づけをする可能性のある出力トランスフォーマーは使用していません。かわりに M 150 は並外れた透明感のトランスレス出力段を使用し、最高レベルでもクリアなローエンド、そして119dBの広いダイナミックレンジを達成します。さらにこの最新の出力段により最大300mの長いケーブルを伝送損失なしに使用できます。

-10 dBスイッチにより、ヘッドルームプリアンプが低い場合、出力時のマイクロフォンシグナルを減衰できます。もう一つのスイッチは40 Hzランブルフィルター用です。LINポジションではローカットフィルターは全面的には非作動とはならず、コンソール入力のサブオーディオノイズから保護するために16 Hzにシフトします。カプセルの低周波数特性が事実上無制限となるためです。

M 150 は主にクラシックや映画音楽など、オーケストラのレコーディングで前例のないディテールとリアリズムを実現するために設計されました。そのユニークな「無指向性」特性、際立った過渡応答、そして1 kHzを超えると徐々に上がる感度により、Neumann M 150 は幅広いサラウンド設定など、デッカツリー技術に最適のマイクロフォンです。