U 89 i は、昔ながらのトランス結合型回路のトポロジーと、進化したNeumannカプセルを組み合わせた万能なスタジオマイクロフォンです。そのリニアで滑らかな応答特性から、ボイスオーバーやスピーチにおける最適な選択肢でありつつも、選択可能な5つの極性パターンと低ノイズおよび歪みから、ジャンルを問わずあらゆるレコーディングに対応可能なマイクロフォンとなっています。

U 89 i は、進化したカプセル技術と伝統的なトランス結合型のエレクトロニクスを融合したマイクロフォンです。その結果、あらゆるスタジオの用途に使用可能な、非常に汎用性の高いラージダイヤフラムコンデンサーマイクロフォンとなっています。選択可能な5つの極性パターンと、2段階のローカット、そして140 dBまでの極めて高い音圧レベルに対して歪みを発生させないための切替可能な6 dBのプリアッテネーション機能を備えています。

U 89 i の外観は、Neumannの伝説的なU 87に似ていますが、サイズはより小さく、重さはより軽く設計されています。これはたまたまではなく、1980年に発売された U 89 i は、傑作機である U 87 を改善することを目標に生まれたマイクロフォンです。U 87 はその後も世界で最も愛されるラージダイヤフラムコンデンサーマイクロフォンであり続けましたが、U 89 i は実際に技術面で U 87 より優れた点を数多く備えています。U 89 i は遥かに高い音圧レベルを扱えるだけでなく、より柔軟なローカットフィルター（リニア、80 Hz、160 Hz）により、ランブルノイズや近接効果の補正が可能となっています。そして無指向性、カーディオイド、双指向性、という主要な3の極性パターンに加えて、U 89 i はその中間のワイドカーディオイドとハイパーカーディオイドを選択できます。

K 89 デュアルダイヤフラムコンデンサーカプセルは拡張された非常に滑らかな周波数特性をあらゆる極性パターンに対して発揮する、高度な設計となっています。また、音が反響する環境下で自然なサウンドをレコーディングするために非常に重要な、拡散音場応答も非常に均一です。言い換えるならば、U 89 i のサウンドバランスは極性パターンを切り替えても損なわれることはなく、他の楽器を含む軸外のサウンドをすべて、色づけすることなく拾うことが可能です。これはラージダイヤフラムのマイクロフォンとしては非常に画期的です。

U 89 i は、音の正確さ、最新のスモールダイヤフラムコンデンサーマイクロフォンのリニアな特性と、ラージダイヤフラムマイクロフォンの滑らかさと柔軟性という両者の最も優れた特性を兼ね備えており、真の意味で万能なスタジオマイクロフォンと言えます。U 89 i は極めて優れたボーカルマイクロフォンです。声のあるがままの美しさを捉えることを望む熟練したプロにとって、とりわけ優れたマイクロフォンとなっています。また同じ理由から、ボイスオーバーや映画の吹き替えにおいても非常に好評なマイクロフォンとなっています。U 89 i の柔軟性と優れた軸外特性の組み合わせから、オーケストラのレコーディングにおける非常に優れたマイクロフォンとなっており、メインマイクロフォンとしても、ソリストやそれぞれのセクションのスポットマイクロフォンとしても活躍します。